三毛猫ファンの駄文日記2

ドリコムさんから移転してきました。今後ともよろしくお願いします。

このミス2018予想

   毎年恒例のこれだけ、書いておきます。ベスト10に入りそうな作品を挙げていったら、ひと段落したところが10作だったので、そのまま10位までの予想にします。

黒い睡蓮
13・67
青鉛筆の女
コードネーム・ヴェリティ
スティール・キス
フロスト始末
東の果て、夜へ
湖畔荘
乾きと偽り
その犬の歩むところ

 ベスト3は、「フロスト始末」、「黒い睡蓮」、「東の果て、夜へ」あたりか、「13・67」が絡むか。個人的なベストは「黒い睡蓮」です。下2作は自信なし。11位以下を次点扱いで挙げてゆくと、

悪魔の星
キリング・ゲーム
湖の男
暗殺者の飛躍
ファインダーズ・キーパーズ
ブラックボックス
紙片は告発する
約束
月明かりの男
凍った夏

で20作。連帯率が高くて外しづらい作家の羅列みたいになってしまいました。初訳扱いにできるなら、「オシリスの眼」が10位以内でもよいと思います。早川さんが力を入れていた「晩夏の墜落」と「シンパサイザー」は楽しめなかったので落としてあります。旧作の本格枠は一応マクロイとディヴァインにしてみましたが、「オシリスの眼」と「代診医の死」と入れ替えても。

このミス2017予想

 ブログセミリタイヤ中ながら、これだけは今年も。一生懸命20作ひねり出してベスト3も選んでみたら、上3つがインポケットと丸かぶりらしいですね。

 上位10作予想はこれ。

熊と踊れ
ザ・カルテル
拾った女

黄昏の彼女たち
傷だらけのカミーユ
その雪と血を
終わりなき道
生か、死か
背信の都
ラスト・ウェイ・アウト

 1位は「熊と踊れ」と「ザ・カルテル」の一騎打ちでしょう。意外な作品がひとつ食い込むとすれば、玄人好み感で「ラスト・ウェイ・アウト」にします。エルロイはもう少し下かも。

11位以下、

ミスター・メルセデス
宇宙探偵マグナス・リドルフ
ささやかで大きな嘘
虚構の男
過ぎ去りし世界
カクテルパーティー
アックスマンのジャズ
煽動者
マクロイのどっちか
コナリーのどっちか

 あんまり自信なし。ディーヴァーは今年こそ連帯しない気もするのですが、マンケルを落としました。コナリーはどっちも悪くなかったので、2作入りも2作落ちもありそう。マクロイもどちらかは入ると思うのですが。「マグナス・リドルフ」はミステリ扱いでいいでしょうし、短編集では今年のベスト。「ミスター・メルセデス」は挙げた20作中で唯一、個人的にはつまらなかった作品ですが、落とすのも変なので。

次点

トレモア海岸最後の夜
ミレニアム4
霜の降りる前に
暗殺者の反撃
ジャック・リッチーのびっくりパレード

 本邦初訳作家の佳作がたくさんあった気がしますので、開けてみたら意外な作品が入ってたりするのでしょうね。古典本格のジャンルで可能性があるのは、「アンジェリーナ・フルード」か「9つの解決」あたりでしょうか。既購入作では「ハリー・オーガスト」だけ未読なので、もし面白かったら何かと入れ替えるかも。

 個人的に6作選ぶなら、「熊と踊れ」「ザ・カルテル」「黄昏の彼女たち」「マグナス・リドルフ」「生か、死か」「ラスト・ウェイ・アウト」で、ベストは「熊と踊れ」です。

寿々喜家 曙町店@阪東橋

 あの「寿々喜家」が2号店を出店というビッグニュース。開業1週目の週末は並ぶかとも思いましたが、行列店になってからでは手遅れなので、午後3時狙いで。並びはほどほどだったのですが、ここっていわゆる「背後霊」を強要される店でしたっけ。なにもかも完璧なお店だったと心に刻み込まれていたのですが、記憶が美化されていたのか。

suzukiya

【実食メニュー】 ラーメン並(¥700)+味玉(¥100)
  注文は、すべて「ふつう」で。

【感想】 オープン5日目であることを割り引いても、このスープは「薄い」のひと言に尽きます。ライトで旨い家系のお店はたくさんありますが、こちらは単純に豚骨の旨みそのものがほとんど感じられず、たぶん意図的なものではないはず。完璧なバランスで成り立つのがこのお店の味ですから、相対的にタレの中の塩気が立ってしまっていて、美味しいという感想が出てこない。

 麺は酒井製麺の平打ちストレート。それなりのもちもち感で、もう少しコシを残しても良いかも。チャーシューはパサッとして肉の旨みも今ひとつでしたが、こんなもんだったか。味玉の半熟加減はきっちり。

【総評】 ☆☆☆☆☆☆(6.0)

担担麺 ごまる@銀座一丁目

 金沢八景から湯島に移転した某店へ。すごいね、前日のツイッターに明日営業する旨を書いておいて、そこから何も更新せず翌日休業するんだね。休業の貼り紙出す時間があったら告知すればいいのにね。どれだけの人間が交通費と時間を無駄にしたんだろう。直系だった頃は悪い印象もなかったのだけど。

 まあその程度のお店、無くならなければいつか行くとして、気を取り直して本命、安心安全のもっと資本力がありそうなお店。東海地方中心に6店舗を展開する「ごまめ家」なるお店の東京進出、「ごまる」さん。こちらは銀座一丁目で担担麺専門店にしてすごい大箱、「香味徳」とは目と鼻の先(「さとう」のお隣)なのだけどやや目立たない立地。

gomaru

【実食メニュー】 ごまる担担麺(¥850)
 券売機の筆頭。辛さは標準にしています。

【感想】 さらっとした清湯スープをベースに、胡麻風味とラー油で味を組み立ててゆくタイプの担々麺。胡麻がべっとりしすぎず良い案配のコク、しっかり辛みがありながら油っこさは控えめ、そしてこの種の担々麺には珍しく花椒がびしっと利いていて、非常に好みのバランス。惜しむらくは、干しエビの香り等、もう少し複雑さがあっても面白いか。

 麺は中細ストレート。適度なハリとコシで軽快な食感。具は挽肉と青梗菜というシンプルなもの。挽肉がたっぷりめに入っているので、穴あきレンゲですくえると良かったなあ。「みそスコ」という調味料が供されましたが、標準にしては思ったより辛さがしっかりしていたため、味変は試さず。

【総評】 お手本のような担々麺というネット評も納得。無休で通し営業とは頭が下がりますが、日曜は無理に開けなくても。☆☆☆☆☆☆☆★(7.5)

虹ノ麺@神田

 店舗の入れ替わりに関しては都内でも屈指のこちら。「一矢」→「俺とあぶら」→「まる心」の後に開店した新店については、情報がほぼ皆無。唯一見つけた手がかりでは「虹ノ麺」なるお店らしいというので、まさかとは思いつつ直接訪問。大当たりでした。あの小山の有名店、「虹ノ麺(にじのいと)」の東京進出だそう。わざわざこの極狭店舗を選ばなくても、という気がしますが。訪問は小山で食べて以来、5年ぶりくらいになるでしょうか。

nijinoito

【実食メニュー】 玉ねぎラーメン
 謎が解けたので、玉ねぎ増しのメニューを。

【感想】 小山ではつけ麺しか食べていないので比較はできませんが、燕三条系をベースに、よりすっきりとクリアに仕上げたような味わい。煮干しの主張も醤油ダレの利き具合もいい塩梅で、バランスとしては背脂を少し増やすくらいの方がちょうどいいかな。「中油」とか「大油」とか言うのかは分かりませんが、今回は普通量です。

 麺は小山では自家製麺でしたが、こちらはどうでしょうか。みっしりと噛み応えのある中太麺。玉ねぎのシャキシャキ感との相性がいいですね。チャーシューは肉厚柔らか。この系統には海苔も鉄板の具材。

【総評】 まだオープン直後なので、これからどんな方向に進むのか楽しみ。☆☆☆☆☆☆☆(7.0)

麺家一族@南太田

 とんでもなく濃厚な家系の新店ができたとかいうことで、初めて降りました南太田。「ドンドン商店街」というらしい、その割に商店がまばらなとおりの一角。「麺家一族」さん。寿司屋の居抜きっぽいのですが、どこにも荷物の置きようがない、カウンターから丼を下ろすことを客に強要、この時点でげんなり。

itizoku

【実食メニュー】 ラーメン並(¥680)+キャベツ(¥50)
 濃厚家系にはキャベツかな、と。

【感想】 大和のどっかのお店に続いて、またしても。スープが全く濃厚ではないという。割とホネホネした味わいがありますので、時間帯によっては濃厚になるのかもしれませんが、そこまでぶれるものなのでしょうか。醤油ダレはびしっと利いていて、それなりに美味しい家系という程度。残念。

 麺は壱六家出身との噂通り、長多屋の太平打ち。この麺って、長いこと「固め」注文だとボキボキで美味しくないものだと思っていたのですが、「普通」だとぶよぶよで、「固め」だとどうにか食える、という代物だったのですね。具は特に悪い印象のものはなく。

【総評】 夜に来て「固め」で食べたら、まるっきり印象が変わるのかも。まぁ機会もないでしょうが。☆☆☆☆☆☆(6.0)

鳥虜(TORIKO)@石川町

 石川町の新店は「かめせん」の跡地。前店の印象と「怪鳥系ラーメン」なる得体の知れないキャッチコピーに、休日を使って来るような店ではないだろうと、仕事ついでの訪問。「鳥虜(TORIKO)」さん。

toriko

【実食メニュー】 ラーメン(¥780)
 デフォルトでえらく強気な価格設定。

【感想】 鶏白湯を家系っぽく仕上げるというコンセプトだと思いますが、とにかくうっすいスープ。クック何とかさんとか、鶏白湯は良くできた業務用スープもあるこのご時世、これはないでしょう。

 麺は中太ストレート、家系仕様なので当然スープに勝ちすぎる。鶏チャーシューは味付けがほとんどなされておらず。色味の悪いほうれん草はびちゃびちゃで、冷凍物でしょうか。

【総評】 すべてにおいて手を抜いているように感じられました。 

雑感

 話題になってる例の強姦事件のマンガ、導入部分で、「強姦事件を起こして警察に呼び出されてしまった・・・」から始まるので、とにかく主人公は実際に強姦をしている前提なんですよね(「目撃者がいるんですよ」という強姦てのもとんでもないのですが)。

 何とか示談が成立して不起訴になって、被疑者の「今回のことは誰にもばれてないようだ」「今晩は久々に1杯やるか」もすごいのですが、世間があまり指摘していないところ、担当弁護士の「次からは気をつけて下さいね」のインパクトがすごすぎますよね。

 これって一コマ目が「酔った勢いで意気投合した見ず知らずの女性とホテルに行ってしまったが、後から女性が合意がなかったと被害届を出した」などであればそれなりに印象が変わる気もするのですが、「次からは気をつけて下さい」で済まされる(と弁護士が思っている)強姦事件があるのでしょうか。少なくとも主人公は妻子がいる前提ですからね。何事も安易にマンガになんかするものじゃないですね。

追記:これってあらゆる刑事事件について、セリフの事件内容の部分だけ書き換えて、絵を使い回してるんですね。そのまま使っていいのは交通事故とかの過失犯だけだよね。

このミス結果

 ベスト10は的中が7作ですか、いつもと代わり映えなく。挙げた10作が15位以内には全部入っていたので、比較的優秀な読み手だったのではないかと思います。19点以上の作品が51作ある中、既読が46作品というのは、しっかり時代にはついていけてるかな、と。「その罪のゆくえ」「見張る男」「デュ・モーリア傑作集」「スウェーデンの騎士」「神の水」が未読。

 「弁護士の血」と「彼女のいない飛行機」は全くのノーマーク。どっちも、一気読みできるエンターテインメントとしては好みなのですが、前者はさすがにノリが軽すぎるかと、後者は集英社にもっと傑作があったという印象(「悪意の波紋」「ゲルマニア」「ネメシス」)から、考慮に入れつつ外した作品なので仕方ない。

 クックとルヘインとルカレを外してよいのか、とか書いていたら、全部ベスト20に入るとは。過去に大傑作をものしている作家の佳作は判断に困ります。ゴダードやハンターが復調したらそれなりに点が入るあたり、みんなこのあたりの作家が好きなんだよね、今でも。

 さすがに「このミス」だと思ったのは、28位から30位の並び。「七人目の陪審員」「リモート・コントロール」「Zの喜劇」。ベスト20には絶対に入らないマイナー出版社の発掘作品をこの順位で拾えるのは、ろくに読んでない人間が大半の文春ベストには決してできない芸当。「リモート・コントロール」は本格ミステリベストの方が拾いましたが、フレンチミステリの香り高い「七人目の陪審員」と「Zの喜劇」が拾われるとは思わず、とても嬉しいです。

 その他。「ガール・オン・ザ・トレイン」も軽めな印象でしたので、ランクインは意外でした。軽い作品で入るとしたら、「さよなら、シリアルキラー」か「模倣犯」あたりと読んでいましたので、うーん。「出口のない農場」「ゲルマニア」「国王陛下の新人スパイ」がことごとく低調だったのはびっくり。

 巻末リストで調べたところ、海外の新作は100作くらい読んでますね。0点作品の中だと「ノア・P・シングルトンの告白」がベストかな。自分が投票するとしたら、1「声」、2「もう過去はいらない」、3「悪意の波紋」、4「Zの喜劇」、5「国王陛下の新人スパイ」、6「パールストリートのクレイジー女たち」でしょうか。

このミス予想

 対象作品をほぼ読み終わりましたので、ベスト10予想。最後にルメートルとディーヴァーが駆け込みで2枠を埋めてくれましたので、それなりに自信あり。

ベスト10の10作
インドリダソン「声」
ウォルターズ「悪魔の羽根」
ディーヴァー「スキン・コレクター」
ルメートル「悲しみのイレーヌ」
クルーガー「ありふれた祈り」
コメール「悪意の波紋」
カーリイ「髑髏の檻」
フリードマン「もう過去はいらない」
レンデル「街への鍵」
スミス「偽りの楽園」

 こんな感じです。1位予想は「声」。レンデルは追悼票の可能性を加味しています。「偽りの楽園」は「出口のない農場」とどちらか入る気がしていますが、どちらをとるか悩ましい。「髑髏の檻」はカーリイの中では出来が悪い方だと思ったのですが、世評に押されて入れてみました。個人的には、「ゲルマニア」と「ネメシス」もベスト10級だと思います。

11~20位予想
「ネメシス」「ゲルマニア」「出口のない農場」「白の迷路」「禁忌」「薔薇の輪」「エンジェルメイカー」「国王陛下の新人スパイ」「アルファベット・ハウス」「判決破棄」

 こちらは自信なし。20作となるとやっつけです。トレヴェニアンの遺作を入れたいのですが、さすがにミステリでは無いかと自粛。「国王陛下の新人スパイ」はシリーズ全体としてもっと読まれてほしい。「シャイニング」の続編はなかったことにしました。ルヘインとルカレとクックを落としましたが、どうかな。気付いたらノイハウスもクリーブスも「カルニヴィア」もディヴァインも落ちてるなあ。

追記:「薔薇の輪」が完全に頭から抜け落ちていましたので、マクロイと入れ替えました。古典枠です。
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