豚骨ラーメンてのは、レベルの低い店に当たり続けてると案外馴れてしまうんですよね。たまにはこのレベルの店に来ないとね。神田の「菊地原真」さん。九州は大牟田の「柳屋」て店の関係店だそうで、触れ込みは「豚の頭、鶏のガラ、背脂、腹脂を超強火で16時間煮出し、繰り返しあくを取り続けた究極の豚骨スープ」とのこと。

オリックスの中継ぎエースみたいな店名ですが、ご主人は大人しそうな普通のオッチャンでした。今回は、「純正ラードでゆっくりニンニクを炙ったニンニク油」、いわゆるマー油を浮かせた「黒」を注文。うーん、数日前に「とんこつ革命」なる失笑ものの1杯を冷やかしで食べた気がしますが、ちゃんとした豚骨は格が違います。

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16時間も強火で煮出したという割には臭みもなくあっさりしたスゥプですが、素材のエキスが詰まった、実に奥行きのある味わい深いもの。

替え玉をメニゥに載せるなら、その気になるだけの最後まで飽きのこないスゥプを用意しないといけない。それが実践できてますよ。

これならば「白」でも十分楽しめたと思いますが、マー油の効きもほどほどで○。マー油のおかげで最後までスープは熱々に保たれます。替え玉派には嬉しいでしょう。

麺も博多風のポキポキした極細ストレートで、きっちり堅めに茹でられて美味しかったです。チャーシューも出す前にフライパンでひと手間。きくらげと万能ネギもちゃんと入って、ぬかりの無い1杯。疑問は(自粛)の黒さと、丼と皿のセンスだけかな。場所がよければもう少し人気が出そうな感じ。