木場といえば「吉左右」なわけですが、行列はできずともこちらも名店との呼び声が高い「美学屋」さん。塩を看板に据える無化調店で、こちらも間違いなく好みの店。12時頃の入店でしたが、近隣にオフィスが少ないのか、先客3名ですんなりと入れました。もちろん塩。

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ほどなく出てきた1杯は、まずその佇まいに驚かされます。あまりに美しい。透明感のあるスープに、目に鮮やかな青菜、はっきり濃いめの色のメンマ、大ぶりのチャーシュー、宣材写真用かと見まがうような、視覚的に美しすぎる外観。

スープは丸鶏メインの動物系に昆布&節の和風のWスープとのこと。無化調のハンデをものともしない実に芳醇な味わい。ベースとなる丸鶏の旨みはしっかりと出て確実なボディをつくり、そこに昆布のふくよかな香りが広がります。

ところどころで顔を出すのは表面の香味油のようです。節系のはっきりした魚介感はありません。塩ダレも丸みがあって、穏やかながらも全く飽きのこない絶妙なスープ。

麺はあまり耳慣れない「東屋製麺」製。「兼吉」とか近辺に卸しているお店のようですね。中細ストレートは低加水でサクサクした食感。しっかりした噛み応えがあり、スープとの相性は良好。

チャーシューはやらかいのですがやや脂身が多いのが残念。メンマはしっかりした甘めの味付けでいいアクセントになっている。青菜のシャキシャキ感もあっさりしたスープの中で活きてます。☆☆☆☆☆☆☆☆(8.0)