2007年も締めに近くなってきました。都内の有名店はひととおり回っておきたかったですが、若干残りましたかね。まぁ週末を利用して来年以降に訪問していけたら。今回は06年末開店の比較的新しいお店、西荻窪の「支那そば いしはら」さん。

「たんたん亭」の創業者の方が復帰して始めたお店とのことで、これは外せません。カウンター7席のこぢんまりした店内は、客と作り手の距離が非常に近い。ご主人はいかにも総本山という風格のある方。かっこいい。サポートの美しい女性はスペインの方だろうか。すっかり地元に定着している様子。当然「ミックスワンタンメン」。

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いかにも「八雲」や「八島」や「はやしまる」のプロトタイプらしい1杯。透明感のあるすっきりしたスープは、ひとつの素材を突出させることなく魚介系の風味がふんわりと心地よく香り、折り目正しい正統派のまさに「支那そば」と呼ぶべき味。

少しウェーブがかった中細の麺は、滑らかさと適度な噛みごたえを兼ねそなえたもので、スープと同様に上品で相性も申し分なし。平ザルでの湯切りも手際がよく、見ていて楽しい。

ワンタンは肉エビ各2個で、ぎっしり詰まった肉ワンタンは、下味が比較的しっかりとついていて絶品。エビワンタンはすり身になっています。こちらはやさしい味わい。チャーシューは少し固めにも感じましたが、見ているとチャーシューメンの客には、脂身のある部分か少ない部分か要望を聞いてくれるようです。

すべてにおいて品の良さを感じるお店。狭いけどなんとも居心地の良い空間。☆☆☆☆☆☆☆☆(8.0+)