最近気持ちよく食べられる店ばかりでしたからね、食べ歩きってのは時に不愉快なものだというのを忘れておりました。夏期休業日を確認した上で念願の訪問は、「中華そば 椿」さん。お盆とはいえ平日午後2時過ぎで10人待ちとは。

驚いたことに、行列に並んだまま煙草を吹かしているのが何人もいる。普段ならこの時点で帰るのですが、片道2時間ではそういうわけにもいかず。周囲を見渡してみると、なるほど、そういう育ちの人間が集まりそうな感じですね。店内を禁煙にしつつ店先に灰皿を置く店の姿勢もおかしいと思いますが。

中華そばにするつもりでしたが、店頭の写真で麺が太そうだったので、「つけ麺」に。カウンターの下に荷物入れがないし、樽型の変な椅子では膝にも置きづらいし、はぁぁ。

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出てきたつけダレは、表面が少し泡だった濃厚そうなタイプ。ひと口飲んでみますと、ああ、私がつけで唯一苦手とするタイプの味です。

ネットでは「流行の豚骨魚介」というようなコメントが目立ちますが、この味は決して多くはないですよ。粘度が高く動物・魚介ともかなり濃厚で、酸味が強く甘みがほとんどない。最後の方で柑橘系の香りもしますが。

すべてが混じり合って、そこにどんなスパイスが加わるとこの味になるのでしょうか。「庄の」もこのテイストなのですが、ルーツはどこにあるんですかね。

麺は国産小麦にタピオカを練り込んだという太麺。なるほど、もちもち感とコシが同居した「いかにも」という感じですが、個人的には歯応えがある方が好み。

具で特筆すべきは、ハーブで煮込んだという角煮のような分厚いチャーシュー。やらかいし香りもいいし、たまらなく旨い。

油そばも評判みたいですが、最初で最後にしときます。☆☆☆☆☆☆(6.0)