方南町に東京で一番旨いとされる家系の店があるとのことで、休日出勤を適当に切り上げて。午後7時からの営業と神奈川の人間には厄介なスタイルで、しかも30分前に着いてしまったため、せっかく丸の内線の果てまで来ましたのでこちらにも。「りょうたん亭」さん。

孫弟子に当たる店まで含めたら「たんたん亭」系列は9店めの訪問ですかね。うしろに家系が控えてはいますが、頼むしかないですよね。「ワンタンメン」を。味は醤油のみのようですね。

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丼の色もあるのかな、見た目には「ぽく」ない感じですね。食べてみても、「たんたん亭」「いしはら」を含め、最も系統から外れるような。

他のサイトでは煮干しの香りの指摘が多いですが、最初にほんのりショウガの香りが来て、むしろしっかりした動物系のコクと旨みが印象的。複雑な味ではなく、まさに正統派の「支那そば」をブラッシュアップしたような力強い1杯。

後があるとは分かっていても、滋味深さと無化調らしいキレのよさに、ついつい丼を持ち上げて飲んでしまいます。このスープは塩より醤油ですね。醤油の角も立たずタレの主張は控えめで○。

麺は中太縮れで「たんたん亭」と同じものかな。そうすると大栄食品ですか。歯ざわりは柔らかめなんだけどちゃんとコシは残していて歯切れもよく、これはこれでいいのだと思えます。

ワンタンは肉で4つ。さほど大ぶりではありませんが、粗挽きのお肉がピンク色の絶妙の茹で加減で旨い。チャーシューは3切れも入って、ピンク色の焼き豚タイプ。噛めば噛むほど肉の旨みが口いっぱいに広がる、絶品中の絶品。

ついでのように訪問してしまったのが申し訳なくなる、素晴らしい1杯。☆☆☆☆☆☆☆☆(8.0+)