大井町名物の極狭店舗のひとつである「幸龍」さんが、大森にまさかの2号店を出したということで、早速の訪問。「黄龍虎」さん。味噌専門店だとか。7月11日オープンで、訪問は18日。本店が詰め込んで6席しかないのに、こちらは何と4人掛けボックス席まであります。

「幸龍」さんは無休&通し営業ということで、当初は「ajito」にフラれたときの頼りという感じだったのですが、多彩なメニューと無化調、温かい接客が気に入り、何度も通っています。2号店もやはり「赤」「黒」「白」と三種のスープがあり、「幸龍」でも筆頭の「黒龍」から入りましたので、今回は「黒黄龍」で。

まさに「黒龍」のスープですね。豚骨をベースに30種類を超える素材用いるというまろやかでさっぱりしたスープに、心地よい酸味、香りのきつすぎないマー油を中心に、各種スパイスの折り重なった複雑な味わい。唯一無二と思っていたスープがしっかりと再現されていますね。

江戸前味噌(白)と信州味噌(赤)のブレンドという味噌は、どちらかといえばスパイスのひとつという趣で、スープの構成要素としてしっかりと馴染んでいます。「味噌ラーメン」という感じは弱いのですが、「黒龍」のひとつの進化型だな、と。最初はやや油が多いかに見えましたが、過度なコッテリ感は無し。

麺は中太のウェーブがかった平打ちで、むっちりとした食感。スープの持ち上げは良好。チャーシューは「幸龍」ではとろとろですが、こちらは最後にローストしているのかな、噛みごたえを残しています。野菜はシャキシャキした仕上がり。ただコーンは要らないかも。

今回は「黒龍」ありきのメニューという印象でしたので、今度は「黄龍虎」らしさを感じられるメニューを食べに来たいです。☆☆☆☆☆☆★(6.5)
接客はすごく丁寧なのですが、逐一「野菜入ります」とか「麺入ります」とか、店員の自己満足のためであろう掛け声が耳障りですね。1号店が感じのいい店の2店目以降って、往々にしてこういう感じになりがちなのが残念。