三毛猫ファンの駄文日記2

ドリコムさんから移転してきました。今後ともよろしくお願いします。

2009年04月

四川風まぜそば(四川然麺)@謝朋酒樓・横浜中華街

「いまむら」や「R&B」の各種メニューの制覇を目論んでいたはずなのですが、どうしても中華街の麺類ランチに足が向いてしまう今日この頃。汁無し坦々麺ぽい写真が表に出ていて気になっていた、関帝廟通りは山下町公園の真向かいにある真新しいお店。四川料理の「謝朋酒樓」さん。

オープンからまだ半年で、中華街に3店舗+姉妹店を構える「福満園」グループの系列店のようですね。「福満園」自体「景徳鎮」の姉妹店なのだそうで、本格的な味が期待できそう。お目当てのメニューは「四川風まぜそば」とされており、伝票表記では「四川然麺」。坦々麺とは違うのかしら。

確かに、坦々麺とは違うような気がします。よりシンプルというか、庶民の味、家庭の味なのでしょうか。花椒はほとんど利いておらず、味の中核はラー油と細かく刻んだ高菜で構成されていて、油そばというか「まぜそば」という表記がしっくりきます。

麺は中細のストレート麺。むっちりとしてほどよいコシがあり、黒酢などを中心としたさっぱりしたまぜそばより、今回のようにラー油などを中心としたこってりめのまぜそばに合う麺で、選択は○。

その他の具は、挽肉、ナッツ、小ネギ、ザーサイ、山くらげ、干しエビといった感じでしょうか。辛さを示す唐辛子マークが2個付いていたので、一定の期待と覚悟をしていましたが、全く辛くは感じられませんでした。

お店はとてもきれいですし、中華街の中間程度の価格帯の店としては明るく丁寧な接客で好感が持てるのですが、今回のメニューでは実力が全く分からないのと、そもそもランチに単品で一食としていただくには、やや単調な気もしました。

ラーメン+半チャーハンのようなランチメニューもあったので、もう一度来てみたいです。☆☆☆☆☆☆(6.0)

つけそば 和風豚骨醤油@吉田製麺店・金沢文庫

前回は、10人以上という行列に諦めたお店。地元の居酒屋が経営母体というのと狙った感のあるネーミング、つけ麺専門店自体が近辺では珍しく競合店が皆無ということで、信用に足る行列だとは思わなかったのです。さすがに大雨の中なら、と行ってみたらすんなり入れました。金沢文庫は「吉田製麺店」さん。

店員さんは居酒屋的な若い人たちばかりですが、接客が非常に丁寧ですし、営業中も製麺作業を客に公開してますし、真剣さが伝わってきます。これは期待できるかも。メニューは「つけそば」のみ、「和風豚骨醤油」に味玉で。300グラムまで680円という抑えた価格設定も好感が持てます。

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驚きました。神奈川県で五指には入るつけ麺だと思います。つやのあるつるつる極太の麺は、強靱なコシで噛みごたえ十分、小麦の香りもとてもよく(国産小麦のみ使用とのこと)、23区の自家製麺の有名店にもまったく引けをとらない出来。あつもりでもまた違う表情を見せそう。

つけダレは最近の流行からすると動物系の濃度をやや抑えた印象で、甘・酸がほとんどなく、タレのしょっぱさと魚粉の風味で食べさせるタイプ。麺に比べたらインパクトが弱いかと思いましたが、存在感ある麺をしっかりと受け止める名脇役。

さすがにチャーシューは角切りが3欠片程度でしたが、これがまた柔らかく、脂身がぷるんと仕上がりとっても旨い。トッピングの「コロコロ焼豚」を追加すればよかったかな。隣席の「ファイヤーボール」(辛い挽き肉、別皿)も美味しそうでした。太めのメンマは乾燥ものでしょうか、素材の良さがわかるジューシーなもの。

スープ割りは湯飲みのような陶器で。そのままスープとしていただける香りの良さ。このレベルの店がさほど注目されていないのは不思議です。☆☆☆☆☆☆☆☆★(8.5)

湘南小もりとろ@湘南大勝軒・平塚

神奈川県で大勝軒といえば「豪快」さんですが、こちらもかなり評判のよいお店。「湘南大勝軒」さん。店の外まである行列に、過去3回ほど面倒臭くなって引き返したのですが、午後1時台で店内3人待ちというタイミングの良さに、念願の初訪問。

見ていると、行列は客単位上の問題が主要因のようですね。並んでいるうちに食券を渡し、席に着くとさほど待たずに供されます。以前川崎の「喰我」さんで、もりそば+とろろの美味しさを知りましたので、「湘南小もりとろ」で。

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つけダレの味は、今まで食べた大勝軒系列の中で、現在の「東池袋大勝軒」に一番近いように思えます。動物系の濃度は低めですっきり、その代わりに醤油ダレのコクとしょっぱさ、甘さがしっかりと利いています。魚介の香りはほどほど。油が少なめなのは好印象。

麺はつるつる・ぷるぷるでソフトな食感の太麺。連食予定のため、170グラムの小(1玉)にしてしまいましたが、2玉、3玉軽くいけましたね。甘じょっぱいつけダレとの相性抜群、これぞ大勝軒の醍醐味という感じ。

とろろは、麺の器ではなくつけダレに入ってしまっていたのと絶対量が少ないのとで、特に印象なし。ちと残念。地元のやまゆりポーク使用というチャーシューはやわらかく美味。メンマは極太で驚くほど素材がよく、素材の良さを活かした控えめな味付けが、逆につけダレに合ってないような気がしました。

「大勝軒」の味は守りつつ、素材には常にこだわりつつ、志の高いお店だと感じました。☆☆☆☆☆☆☆(7.0)

高権麺(ごんめん)@高権・花巻

花巻出張のラストは、老舗人気店だという「高権」さん。創業70年近くになるというのだから、実は先の「竹駒」さんよりも古いのかもしれません。ちょうどお昼時に訪問したら、地元の方々でほぼ満席でした。

注文は店の名前を冠した看板メニュー、「高権麺(ごんめん)」を。これでなぜ「ごんめん」と読ませるのか疑問だったのですが、帰ってきて調べたら、店名がそもそも、「こうけん」ではなく「たかごん」だったのですね。

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とろみのある野菜あんかけ系の醤油ラーメンです。ラーメンは食事というより趣味なので、普段は季節など気にせず食べていますが、雪道を歩いてきた後の熱々の1杯は身体に染みますねぇ。

スープは鶏ガラ+煮干しとのことですが、煮干しの香りはさほど強くはなく、具として入っている干し椎茸の旨みと白菜の甘みがスープに深みを与えていますね。あとの具はタケノコ、豚肉に溶き卵。具材のバランスがいいですね。醤油が主張しすぎないのも好印象。

麺は中細の縮れ麺。やわやわということもなく、伸びも決して早くなくて、とろみのあるスープをよく持ち上げ、美味しくいただけました。

日本全国どこでも受け入れられそうな味に思いますし、神奈川でもどこかこのスタイルをやってくれないものでしょうか。☆☆☆☆☆☆★(6.5)

チャーシューメン@マルカン百貨店大展望大食堂・花巻

「竹駒」さんで昭和の雰囲気を満喫した後は、こちらも子どもの頃にタイムスリップしたような空間、「マルカン百貨店」さんの大食堂に。東京近辺ではほとんど姿を消してしまった、ラーメンからエビフライから寿司からパフェまで何でもあるデパートの展望大食堂が、今なお生き残っている奇跡のような場所。

まさに花巻のランドマークと言える建物で、町にはあれだけ人がいなかったのに、この大食堂だけはまるで休日の昼間のように賑わっています。市民の憩いの場にもなっているのでしょう。

当然ラーメンが有名だから来たわけですが、名物の「マルカンラーメン」というのが、とろみのある五目そばに豆板醤が利いているというちょっと想像がつかないメニューだったため、「チャーシューメン」に。もちろんレジに並んで買う食券制。

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丸バラロールのチャーシューが5枚も載って500円と、やはり格安。スープはひと口目に、何に由来するのか独特のクセが感じられウッときましたが、それは最初だけ。

鶏ガラ・豚ガラ・昆布・煮干し等を用いたというオーソドックスなスープで、先ほどの「竹駒」さんとは打って変わって、こちらはお醤油の香りとコクが利いた、和風なスープ。

麺は中細の縮れ麺で、茹で加減は少々柔らかめ。チャーシューはちょっと豚臭さが強めでしょうか。メンマも業務用ぽい感じで、全体に大食堂のラーメンとしては相応にしっかりしてましたが、やはり「マルカンラーメン」を食べてこそだったかも。

またしても、とにかく昭和レトロな空間そのものに大満足なのでした。☆☆☆☆☆★(5.5)

中華そば@竹駒・花巻

先日の大館・秋田で年間東北全県出張を達成しましたが、印象深かったのが宮沢賢治の故郷・花巻への出張。昭和29年の創業からまったく変わらず、かまどで薪を焚いてラーメンを作るお店があるのだといいます。「竹駒」さん。

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よくあることながら仕事が1分ほどで終わり、慣れない雪道を一歩一歩と歩いていくと、ネットで見たとおり、煙突のある古い平屋の建物が見えてきます。開店時間よりわずかに前でしたが、おかみさんが迎え入れてくれました。

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中に入るともっと驚かされます。まるで40年前で時が止まってしまったかのよう。メニューは中華そばの普通か大盛かの2択。連食予定なので普通を。それが350円という安さ。おかみさんいわく、仕込んだばかりのスープなので油っこいかもしれない、とのことですが、まずはこのお店に来られたことが嬉しい。

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出てきた1杯ですが、決して油っこくはありませんでした。豚ガラベースに煮干しや野菜を加えるというスープは、すっきりした中に動物系のコクがしっかり出ており、タレのお醤油味も控えめながら物足りなさはありません。

老舗ということでもっと煮干しの風味がしっかりしていたり、かえしのコクや香りが強いものかと思っていたのですが、和のテイストはほとんど感じられず、まぎれもなく「中華そば」。

中太縮れの麺はしっかりコシを残して茹で上げられており、もっと柔らかい麺を予想していたので嬉しい誤算。ぷりぷりっとして啜り心地も良く、あっさりスープと好相性。

具はきわめてシンプル。チャーシューはみっしりとした古典的なもので、堅すぎずほどよい噛みごたえ。メンマもくさみが無くまずまず。

歴史的価値のあるものに触れたといいますか、これだけでも花巻まで来た甲斐がありました。☆☆☆☆☆☆(6.0+)

あっさり淡口醤油味(usukuchi shoyu)@R&B・関内

定休日だったり時間外だったり、何かと訪問の機会を逃してきた関内の新店。場所的にはセルテの真裏なので、午後イチの仕事ついでの訪問にはちょうどいい立地。「R&B」さん。BARがラーメンを始めたのかと思っていたら、そもそも「R&B」とは「RAMEN & BAR」ということなのだそうな。

建物の2階に上がり重厚感のあるドアを開けると、内装はBARそのものですね。明るく開放感のある店内ですが、午後1時半ではさすがに先客なし。スタンダードメニューという「usukuchi shoyu(あっさり淡口醤油味)」に、名物サイドメニューのパエリアを。

新店にしては、驚くほどにレトロなスタイルの醤油味。これでショウガがキリッと利いていたら、まさに昭和の東京ラーメンの味わい。豚骨のメニューもありこちらは鶏ガラ中心と思いますが、ふくよかなスープでしっかりコクがあり、また適度な油に加え全体に甘みがあって、最後まで飲ませます。

麺を持ち上げるとほのかなかん水臭があり、意図してかせざるか、これがまたスープの持つ雰囲気によく合っています。中細ストレートでさくさくっと軽快な食感、少しスープを吸ったときの食感の変化もいいですし、好み。

チャーシューはニンニクの香りを利かせたジューシーなもの。人によっては豚臭く感じる人もあるかも。メンマは甘めの味付けでスープと相性○。味玉は半熟加減、味の入り具合ともgood。

パエリアはご飯がパラパラで芯の残り具合もちょうどよく、これで170円(ミニでは120円)とは信じがたい。半チャンラーメンの新しい形と言えるかもしれません。全メニュー制覇を目指したい期待のお店。☆☆☆☆☆☆☆★(7.5)

味玉つけ麺@麺屋 いけがみ・池上

近場でいくらか気になる店があるところ、ということで「吉田製麺店」と「金八家」が引っ掛かる金沢文庫へ。そしたら、午後2時過ぎでどちらも10人超待ちという、全く予想だにしなかった状況。素直に両方諦めることにしまして、行ってみたい新店がある池上まで。

仕事ではちょくちょく来ている土地ですが、休日に降りたのは初めてかもしれません。駅からは5分くらいでしょうか、先月オープンの「麺屋 いけがみ」さん。シンプルな内装の明るいお店で、入りやすいですね。ネット評が明らかにつけ麺の方が高かったので、「味玉つけ麺」を。

つけ麺の流行の味も固まってきて、味のパターンも概ね出尽くしたような感のある中で、ちょっと違うところを突いてきましたね。分類すれば豚骨魚介になってしまうのでしょうが、タレの味が塩に近く、甘みや酸味がなくすっきりした味わいです。

モミジや豚足を加えて粘度を増しているとのことですが、ほどよいとろみで油の重量感は少なく、動物系の旨みにほんのり魚介の香りが利いて、バランスのいいつけダレに仕上がっているように思います。惜しむらくは、スープを小鍋で加熱していたのに提供時から温かったのがちょっと。

麺は太平打ち麺。形状はフェトチーネのようでこれも珍しいですが、決して奇を衒ったような印象ではなく、くどさのないつけダレとの相性は良く、もちもち感とコシもしっかり。上に載ったネギのシャキシャキした食感と香りもよく合っています。

チャーシューは角切りブロックタイプ。ジューシーで肉の旨みたっぷりの絶品。つけダレに入れるものとして大きさもちょうどいい。メンマはやたらしょっぱく、全く合ってないような。味玉はきれいな半熟具合で○。

「彩華」さんに続いて、個性のあるつけ麺のお店が池上にまたひとつ現れましたね。☆☆☆☆☆☆☆★(7.5)

とんこつ淡@拉麺屋 神楽 松江店・松江

松江出張3軒目。ネットで調べる限り現在一番評価が高そうな「花さか」さんを狙っていましたが、仕事の時間と距離の関係で断念。今さらながら、なぜこのときに限ってレンタサイクルの利用を考えなかったのだろう。ギリギリ歩ける範囲で、「拉麺屋 神楽(からく)」さん(松江店)。

「一風堂」の河原氏プロデュースで始まったお店で、県内に5店舗を展開しているよう。入ってみると、内装が完全に「一風堂」そのもの。当然もやしと高菜が無料ですね。スープは白丸・赤丸ではなく「淡(たん)」「濃(こく)」の2種類。日帰りなので腸への負担を考え「とんこつ淡」をランチセット(明太子マヨごはん)で。

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相応に濃厚で、臭みが無くクリーミーな、非常にきれいな白濁豚骨スープです。「一風堂」の白丸は甘ったるい背脂スープに変わってしまいましたが、こちらは自然な豚骨の甘み。ほんのり和だしの香りを加えるひと捻りがまたいいですね。

麺は当然低加水の細ストレート。程良いざくざく感で、麺自体の香りもいいですし、「カタ」注文の茹で加減も満足。量的にもそこそこのグラム数があったように思います。

チャーシューはやわらかく仕上がっていましたし、キクラゲやモヤシの食感も良好。卓上の辛モヤシの味付けもいいですし、いたずらに辛すぎない高菜も美味しかったです。ご飯は白飯で良かったかな。

接客も丁寧でしたし、好きだった頃の「一風堂」を思い出しました。☆☆☆☆☆☆★(6.5)

塩バターラーメン@喜楽・松江

松江出張の2軒目は、駅から近くて老舗という基準で選びました、「喜楽」さん。ここも30年以上続いているようで、つい最近移転するまでは1杯320円だったとか。松江ってのはとんでもない所ですね。

現在の店舗は、どこにでもありそうな町のラーメン店という感じ。新しく清潔感があります。ネットで見た普通の塩ラーメンが食べたかったのですが、お値段がワンコインだし、かといって嫌いな焼き餃子を付けるわけにもいかないし、悩んだ結果「塩バターラーメン」に。

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強烈な「太平楽」インパクトから打って変わって、豚骨鶏ガラベースのシンプルな1杯。きれいに透きとおったスープで、ダシはしっかりしてますし、化調も顔を出さず余計な雑味なくクリアな味わい。

特徴は全くないと言っていいですが、こういうのが毎日でも食べられる味だと思います。油はかなり少なめなので、バターを入れたのは結果的に良かった気がします。

中太のややウェーブがかった麺は、ネットでは茹ですぎという声も多いようでしたが、相応にコシと弾力があってスープとのバランスも良く美味しかったです。

具は非常にシンプル。丸バラのチャーシューは柔らかく、またメンマも臭みがなく、全体通じて欠点の見当たらない、よくまとまった1杯でした。☆☆☆☆☆☆(6.0)
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