三毛猫ファンの駄文日記2

ドリコムさんから移転してきました。今後ともよろしくお願いします。

2009年11月

11月の5杯

11月も出張で食べた杯数が多かったのですが、5軒選ぶとこんな感じでしょうか。

一矢@上諏訪
頑者@大つけ麺博
すがり@四条(京都)
鶴はし@一乗寺(京都)
若松@鶴見

「一矢」さんが断トツです。自家製麺で無化調で、基本のラーメンがワンコインというすごさ。上諏訪駅にレンタサイクルがなければ出会わなかった1杯。

いつも行列で食べることの叶わなかった「頑者」の1杯が、このような形で食べられるとは。「すがり」は路地裏の町家をそのまま利用した店の雰囲気から始まって、パッケージとしての完成度の高さに。

そのあともほとんど差が無く、「潮中華KAZE@相模原」「あんど@三ノ輪」も完成度が高かったです。さらに、「圓@八王子」「三三七@川崎」「梅公@仙台」「青樹@立川(らーめんたま館)」「元祖一条流がんこ総本家分店@相模原」「infinitus 0@戸越公園」と、枚挙に暇がありません。

きくらげらーめん@博多らーめん いのうえ・浅草

11月14日土曜日の訪問。場所を確実に把握している新店ということで、雷門からひとつ南(の交差点)、と記憶していた「尾道ラーメン 鳶」さんへ。ところがまさかの土曜定休で、以前に一度臨休でフラれたお店に。こちらも松屋の裏と比較的わかりやすい立地。「博多らーめん いのうえ」さん。

意外なことに、12時台でまさかの客ゼロ。確かに観光客は入らないでしょうね。喫煙可の店舗ですから、私としては願ったり叶ったりでした。「きくらげらーめん」をカタメンで。福岡に行くと、「バリカタ」とか「ハリガネ」とか言う人がいなくて、みんな「カタメン」と注文していたので、本場っぽい店はその方がいいのかな、と。

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ご主人が久留米出身だそうで、出てきた1杯は、ほどよい豚骨臭のあるしっかりとしたスープ。粘度自体はさほど高くないのですが、油の量がかなり多いようで、胃にはずっしりと来ます。基本的に豚骨は濃厚なものが好みですが、このタイプの重量感は少々苦手。

麺は博多らしいボキボキとした低加水ストレートの極細麺。「カタメン」でもかなりの堅さで、この上の堅さがあるのか気になるところ。あと、博多ラーメンとしては、1玉の量がずいぶんとあるように感じられました。

具では、キクラゲがコリコリした細切りではなく、中華の炒め物に入っているような傘のまま入っていて、やたら肉厚なのが印象的。けど食感が合わないかも。チャーシューはそれなり。卓上の高菜はむせ返るような辛さの本格派ですが、独特な粉っぽさがなくしっとりめで美味しいです。

東京流の濃厚博多豚骨とはまたひと味違い、勉強になりました。☆☆☆☆☆☆(6.0)

醤油らぁ麺@らぁ麺 あんど・三ノ輪

北千住のちょっと北で土曜日の朝から用事、ということで10時すぎには手が空いてしまったので、どこかへ行きたいところ。地図やラーメン本の持ち合わせもなく、確実に場所が分かるところかつ新店、ということで、「一茎草」跡地の「らぁ麺 あんど」さんへ。11時半からだったので近くのドトールで時間をつぶしてシャッター。

自転車のベルを鳴らしての歩道走行や歩行喫煙、果ては双方の合わせ技(+本日は自転車の傘差し運転まで)など、モラルも遵法意識の欠片もないこの土地が私は大嫌いなのですが、この場所にお店がある限り、前店から数え4度目の訪問。中は完全な居抜きです。シンプルに「醤油らぁ麺」としましたが、全粒粉の細麺が麺切れとのことで、中太麺での注文に。

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無化調らしいやさしさに溢れた1杯。鶏ガラベースのスープは、ふくよかさよりもキレの良さが印象的。口中にまず広がるのはお醤油ダレの豊かな香りとコク、そしてあとからじんわりと利いてくるのが、昆布や鰹など、和風出汁、魚介出汁の香り。

表面の香味油は「コメ油」を使用しているとのことで、なるほどくどさはなく、また全体の味を複雑にしすぎることなく、うまくまとめあげている印象。マイナスは水菜の青臭さが少し移ってしまうのが勿体なかった程度で、つい最後まで飲み干してしまいそうな滋味深いスープ。

麺は多加水のぷりぷりっとした中太縮れ麺で、食感はソフトながらしっかりコシもあります。またこのタイプの麺としては非常に香りも良く美味しいのですが、スープからすれば全粒粉の細麺で味わってみたかったです。

提供前にバーナーで炙られるチャーシューは小ぶりながらも美味、太めのメンマはしっとりジューシーかつほんのり甘いやさしい味わいで、これまた旨い。辛み、臭みのない白ネギのシャキシャキした食感と香りもスープとよく合います。

このところ京都、諏訪、秋田と地方が続いていたのですが、東京のラーメンのレベルの高さを実感しました。☆☆☆☆☆☆☆☆(8.0)

山形ラーメン@二代目 真毅坊・入谷

「Pour cafe」を修業先とし、山形水ラーメンを出すということで以前から気になっていた新店ですが、国際通りの浅草と三ノ輪の中間辺りという立地に足が向かなかったお店。「二代目 真毅坊(まきぼう)」さん。「あんど」からの流れで徒歩で訪問してみました。道路に黄色い幟がたくさん立っていたりして、何だか修業先のイメージと違います。

中に入ってもどちらかといえば殺風景な内装に、私が修業先が大嫌いな唯一の理由である全面喫煙、ここだけは完璧に受け継いでいます。周りで人が飯を食っているときは喫煙を控えるとか、そんな常識が到底通用する土地柄ではありませんので、喰う前からどうでもよくなりました。修業先でもどちらかといえば温かい方が好みなので、「山形ラーメン」を。

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こんなジャンクな一杯だったっけか。ネギ油でしょうか、表面の香味油が利き過ぎていて、肝心の魚介風味をかなりの程度マスキングしてしまっている印象。タレも全体に濃すぎる気がします。醤油の香りが強いですし、何よりもしょっぱい。終盤に舌が慣れてくるとようやく魚介が感じられるようになりますが、バランスを欠いていますね。

麺は平打ちの太縮れ麺で、南京軒食品というのは意外と珍しいかも。茹で加減は固め、しっかりした歯ごたえと存在感があるものの、ややぼそぼそしすぎているきらいがあります。

チャーシューは柔らかくまずまず。味玉をトッピングしたら三つ目になってしまいましたが、半熟加減、味加減は○。メンマは濃い茶色、スープに輪をかけて塩漬けのような代物。

接客も投げやりな感じでしたし、特に何か残るものはありませんでした。☆☆☆☆☆★(5.5)

チャーシューメン@秋田式ラーメン 河南・秋田

宿泊を伴う秋田出張。秋田は、市役所や県庁がある官庁街と駅が2キロほど離れていて、市役所の裏手、山王1,2丁目あたりのエリアがとんでもない激戦区。バスが比較的多いので、駅周辺との往復はさほど苦になりません。その中から、「秋田式ラーメン 河南」さん。

日曜定休の店なので、月曜11時を狙って行ったら、さすがに一番乗りであったようです。縦長でかなりこぢんまりした、年季の入ったお店。本によれば、上湯スープをアレンジしたスープが特徴とありましたので、基本の醤油で「チャーシューメン」を。

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評判どおり、透きとおった実にきれいなスープ。豚骨や鶏ガラの旨みがじっくり抽出されているのがよく分かり、丁寧な仕事を感じます。見た目以上に醤油ダレの香りが立ち、塩分もしっかりめに利いて、キリッとした印象を受けます。雑味が一切なく、シンプルであることのすごさを感じます。

麺は中細のやや縮れたもの。ぷりっとした多加水麺で、ネットで言われるようなかん水臭は気になりませんでしたが、もう少し細くてコシが強いものの方がしっくりくるかもしれません。

具では、丸バラのチャーシューがほろほろっと崩れる絶品。これが基本のラーメン(¥600)で2枚、+100円のチャーシューメンで5枚も入るというのはとにかくお得。あとはメンマに半熟玉子半個、海苔とシンプル。

飽きのこないラーメンをまさに体現した1杯。40年続いているのも納得。☆☆☆☆☆☆★(6.5+)

10月の5杯

ずうっと書いていなかった毎月の5杯ですが、記録はつけておきたいと思います。どれも落とせないので6軒。出張は北海道だけでしたね。

彩未@美園(札幌市)
KOKORO@大船
鬼金棒@神田
室壱羅麺@三越前
小次郎@栢山
文蔵@三鷹

今月は「彩未」と「天金@旭川」に行かれたことがとにかく嬉しかったです。「鬼金棒」は、味噌ラーメンに花椒というアイデアが秀逸。「小次郎」は、小田原の辺境でここまでレベルの高い豚骨魚介が食べられるという驚きに。「文蔵」も長年の課題店。三鷹で平日11時過ぎに仕事が終わる、という簡単には起こらない条件が達成され、行列するチャンスが得られたので。

次点は「つけめん 鵜の木堂」、大つけ麺博から「ジャンクガレッジ」、体育の日の「ことり事務所」、「サッポロ赤星」あたり。
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