三毛猫ファンの駄文日記2

ドリコムさんから移転してきました。今後ともよろしくお願いします。

2013年11月

国内ミステリ感想

国内ミステリ読みに復帰するためのリハビリ継続中。新しめのやつと古典を織り交ぜながら。

歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」 ☆☆☆☆☆
 見事に気持ちよくやられました。何も考えずに自然と読み飛ばしておいて、自分が描いていたイメージは先入観が作り上げたものに過ぎないと分かった時の爽快感。堪能しました。

土屋隆夫「危険な童話」 ☆☆☆☆★
 色あせない古典的名作。タイトルに関連するトリックもそうですが、シンプルかつ説得力ある凶器消失トリックが見事。上田市の情景描写もまたいい。

小泉喜美子「弁護側の証人」 ☆☆
 何を面白がれば良かったのか、ネタバレサイトを見た結果、最初からトリックに引っかかってなかったことが判明。終盤の法廷シーンの描写が稚拙すぎてリアリティの欠片もなく興ざめ。


赤川次郎「マリオネットの罠」 ☆☆
 これも古いなあ。全体に現実感が希薄な上に独特な世界観と呼べるほどに緻密な描写もなく、オチの意外性も今ひとつ。


伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」 ☆☆☆
 伊坂幸太郎の世界観というものは良く理解できたような気がするけれど、「葉桜」の後に読んだことも手伝ってか、ミステリとしての厚みがやや物足りなく思えた。「ペット殺し」側の描写が足りない気が。


柳広司「ジョーカー・ゲーム」☆☆☆☆★
 スパイ小説で切れ味の鋭い短編集、というのは長らくお目にかかっておらず、何とも心地良い。

博多ラーメン よねちゃん@御徒町

 この場所も良く入れ替わるよね。ぶっちゃけ人通り自体が少ない気がしますが、「恵泉」→「壱Π」と、「一風堂」の近くでなぜか競合しそうなタイプの店が続き、今回もまたその系譜。「博多ラーメン よねちゃん」さん。ただし、中州の名店の味に惚れ込んだ店主がその味の復活を目指したとのことで、今回は本気度が違いそう。

【実食メニュー】 ラーメン(¥700)
 「カタ」で注文。しかし、この価格設定の強気さといったら。

【感想】 豚のげんこつを炊き込んだというスープは、白濁せず粘度も低くさらっとしつつも、あっさりの中に豚骨の旨みがしっかりと引き出されたもの。そこらのチェーン店のシャバシャバしたものとも、いたずらに粘度を高めた東京独自の濃厚豚骨とも一線を画す本格派。

 麺は低加水の細ストレート。ボキボキした食感で申し分なし。バラチャーシューは小ぶりですが、味付けしっかりで柔らかい。キクラゲも安物ではなく、小気味よい食感。

【総評】 マニア的に評価が高いのは分かるのですが、この味は商売的にはどうなんでしょう。☆☆☆☆☆☆☆(7.0)

時翁@神田

 神田の新店。「七琉門」の跡地と聞いていたのだけど、未訪のためピンと来ず。地図で検索したら、「そら」のある路地ですね。「時翁(ときおう)」さん。

【実食メニュー】 中華そば(¥750)
 筆頭メニューですが、「煮干しそば」というのもあり、どちらも試してみたくなります。

【感想】 非常にすっきりとしたスープは、品の良い昆布、魚介風味で、かなり和に寄ったもの。素材自体の、じんわりと出汁の旨みで食べさせる印象で、反面、タレの醤油の香りがきわめて控えめで、「中華そば」のネーミングには違和感。「煮干しそば」だともう少し攻撃的な味わいとなるのかも。

 麺は三河屋製、やや低加水でみっしりした食感の中細ストレート。ネット評にもありますが、もう少しかための茹で加減でよいかも。チャーシューはしっかりした味付けで柔らかく美味。メンマも臭みなく、オープン記念サービスの味玉も味、半熟加減ともきっちり。

【総評】 あっさりしすぎて昼食としては物足りない気もしますが、実力は間違いなし。☆☆☆☆☆☆☆(7.0)

とんこつラーメン 竜@上野

 上野は昭和通り沿い、入谷口から出てバイクショップの並ぶあたりに現れた新店。一度臨休でフラれ、もう来ることは無いかと思っていたら、ネタ切れで早々に再訪問。「とんこつラーメン 竜」さん。おそらく個人店で店主さんご夫婦とも日本語がかなり辿々しい。極狭で居心地が悪いので、再訪はないでしょう。

【実食メニュー】 とんこつラー麺(¥600)
 九州豚骨と聞いていたので、訊かれませんが固め指定にします。

【感想】 店内の心地よい豚骨臭からもしやと期待しましたが、予想だにしなかった本格的な豚骨スープで、しっかりと随の旨みを感じられるもの。適度に濃厚で、脂のくどさはなくタレの味わいもはっきりとして、これは好み。

 麺は低加水のボキボキした細ストレート。こちらも歯切れが良く、本場の有名な製麺所に引けをとらないもの。チャーシューはこの系統にしては比較的大ぶりで満足、キクラゲもこりこりした食感が良く、全体に欠点らしい欠点がない。卓上にキムチが置かれており、これが高菜なら。

【総評】 ☆☆☆☆☆☆★(6.5)

国内小説を読み始めました

 国内小説をまた読んでみたい、という気持ちが強くなってきまして、「このミス」のベスト表を眺めると、ブランクは約10年。簡単に言えば、横山、伊坂世代からが危ないということ。今なら追いつけるだろうと、新橋の古本市にくり出して、3冊200円棚から目についたもの(文春のベスト100とこのミスの上位が目安)を拾いまくって、スキャンしては捨てて。

 海外の新刊が増える前に乱読してしまおうと、移動中に読みまくっているのでその記録。評価は5段階にします。☆が1点、★が0.5点


湊かなえ「告白」☆☆★
 まずは軽いところから。これは合わない、というか、エンターテインメントとして楽しめない。教師の愛娘がプールに転落死、その背景にあるものを関係者それぞれの独白で浮き彫りにしてゆくのだけど、人物造形がステレオタイプというか、引っかかるものが何もないまま流れてゆき、そのまま物語が終わってしまった印象。


島田荘司「北の夕鶴2/3の殺人」☆☆☆★
 10年のブランクを埋めるリハビリにはよいかと思い、手に取ったのだけど、中学生くらいの時に読んでるな、これ。実質トリック1本の小説で、疑問点の解消や伏線の回収が何とかできており、すっきりしたので満足。吉敷シリーズは、「奇想、天を動かす」が好き。


志水辰夫「背いて故郷」☆☆☆★
 こちらも途中で中高生時代に読んでいることが判明。おそらく主人公に感情移入できていない状態で読み進めたことに問題があるのだろうけれど、濃密な内面描写がやや冗長にも感じた。ディック・フランシスの爽快感が自分好みなのだと思うけれど、シミタツでも「行きずりの街」は大好きなので、そのあたりは後日の自己分析に委ねたい。情景描写の緻密さは凄い。三十年前の金沢八景の風景などが行間から立ち上ってくる。


横山秀夫「半落ち」☆☆☆☆☆
 傑作。犯人である梶警部の人物描写が浅いとか、謎解きの要素が弱いとか、そんなのはこの作品の本質ではなく、「警察官が妻を殺したと自首した、しかし殺害後2日間の行動だけ口を割らない」という状況下での、警察、検察、新聞記者、弁護人、裁判官、刑務官というそれぞれ組織の中の一員たちの内面が圧倒的なリアリティをもって描かれ、それを300頁そこそこに凝縮したところにこの小説の凄みがある。

2014「このミス」海外ベスト20予想

初稿10月30日。11月13日、「三秒間の死角」と「シャドウ・ストーカー」の順位予想を入れ替え。

 対象期間満了につき、このミスのベスト20予想を。20位までを20作勝負にしますが、現状での未読本や今後の書評等の動向を見て微調整したいので、下位2作だけは後日入れ替え可能性アリで。下に挙げた中で未読は「護りと裏切り」のみで、理由は、シリーズ1作目から読んでる時間がとれなかったため。


1位
マッカーシー「チャイルド・オブ・ゴッド」


 評論家筋の評価からして、最大公約数がこれっぽいので。


2位ないし10位(順不同、以下同じ)
ウィングフィールド「冬のフロスト」
ルースルンド他「三秒間の死角」
ウォルターズ「遮断地区」
ゴードン「ミステリガール」
デウィット「シスターズ・ブラザーズ」
ルヘイン「夜に生きる」
ディーヴァー「ポーカー・レッスン」
ヘイダー「喪失」
ランディ「ジェイコブを守るため」


 11月13日一部修正。「三秒間の死角」の書評が揃ってきて、大傑作という評価が固まった感があるので、10位以内予想にします。フロストとルヘインは作者のベストからするとやや落ちますが、シリーズ前作の位置から見て。


11位から20位のうち確定8作
ディーヴァー「シャドウ・ストーカー」
シーラッハ「コリーニ事件」
キング「11/22/63」
カーリイ「イン・ザ・ブラッド」
マシューズ「レッド・スパロー」
テオリン「赤く微笑む春」
インドリダソン「緑衣の女」
ノイハウス「白雪姫には死んでもらう」


 カーリイは思い切ってベスト10から外しました。「レッド・スパロー」は、終盤での滑り込み。ノイハウスとインドリダソンは常連組ではないので、やや不安も。


暫定の2作
フェイ「ゴッサムの神々」
ペリー「護りと裏切り」

 「ゴッサムの神々」は、私の受けた印象より評判がよいので。アン・ペリーは旧作よりずいぶん世評が高いというイメージから。


次点と思われるもの
ディヴァイン「跡形なく沈む」
クェンティン「人形パズル」
アフォード「百年祭の殺人」
ペニー「警官の騎士道」
クリーヴス「青雷の光る秋」
オールスン「特捜部Q カルテ番号64」
クック「キャサリン・カーの終わりなき旅」
カッリージ「六人目の少女」


 本格ミステリを入れなくて良いのか、と思うと何を入れれば良いか悩むところ。古き良き本格ミステリのテイストと言えば「警官の騎士道」なんですが、 論創社の本って、神保町では10日前に入手できたのに、amazonではいまだ未入荷という流通状況で、読み終える人が少なそうなので。クリーヴスはシリーズ完結ですが、結末の好みが分かれそうで、この位置。「特捜部Q」は前作が大傑作だったので、少し劣るかな、と。


 マイベストは、「終わりの感覚」「コリーニ事件」「ポーカー・レッスン」「夜に生きる」「白雪姫には死んでもらう」「冬の生贄」「アイス・ハント」「レッド・スパロー」「三秒間の死角」「赤く微笑む春」で暫定10作。

あじ菜@鹿島田

 鹿島田に新店情報。徒歩2,3分とのことで、迷うことはなかろうと行ってみると、「白湯麺屋」→「原製麺所」→「原厨房」と中身は同じで店名ばかりが変わってきたあのお店が2軒左に移転して、その跡地ですね。元住吉「あじ汐」のネクストブランドとか。野菜ラーメン専門だそうですが、二郎的な意味でなくタンメン的な意味みたい。

【実食メニュー】 あっさり牛塩ラーメン(¥680)
 味噌を推しているようですが、スープを味わいたいので券売機筆頭の塩で行きます。

【感想】 濁りが少なく、牛の旨みがきれいに出たスープ。全体の雰囲気は「牛のタンメン」で、これは非常に新しく面白い試み。惜しむらくというか致命的なのは、タレがものすごくしょっぱいこと。牛骨だから塩気を強くする、などというルールはないはずなのだけど。

 麺はタンメン向きな平打ちの中太縮れで、180グラムあるそう。もっちり感があり、全体の雰囲気に合います。チャーシューはまずまず柔らかい。300グラムあるという野菜はゆで加減が適度で、食べ進めると野菜の甘みがスープに出るのも良い。

【評価】 しょっぱさが抑えられたら、普段使いに良い感じ。☆☆☆☆☆☆(6.0)

広島つけ麺Kirimaru(きりまる)@町田

 「ぶちうま」の全店閉店からどのくらい経ったでしょう。あの味が忘れられず、「広島つけ麺」と聞くと、気になってしまいます。町田は「べんがら」の跡地、「広島つけ麺Kirimaru(きりまる)」さん。同名のお好み焼き店の系列でしょうか。

【実食メニュー】 広島つけ麺1.5玉(¥780)
 半玉増しで+50円は良心的な価格設定。

【感想】 本来の広島つけ麺というのはこういうもので、「ぶちうま」が別格だったのかもしれませんね。和風のつけつゆに、ラー油を合わせたシンプルなつけだれ。デフォルトであまり辛くなく、調整可能ということで倍にしてもらったら、油っこくなった割にやはりさほど辛くなく、物足りない。

 麺はみずみずしい中太ストレート。適度なコシとしなやかさで、さらっとしたつけダレには良い相性。チャーシューは柔らかい角煮タイプで存在感有り。その他、茹でキャベツ、ネギ、モヤシ、ゆで卵という構成。

【評価】 ☆☆☆☆☆☆(6.0)

昨日の夜からの雑感

 仕事がひと段落したので、ネットを見つつ。

武井壮特番
・多少の演出だとか編集があるにせよ、中居君の言葉にぐっと来ましたね。他人に「生きた言葉」をかけることができる人というのは、本当に凄い。

「ドラフト会議」
「モヤさま」が始まるまでの30分くらい、1位指名の前後だけ、ライブ配信をネットでちらっと見ました。
・中村麻里子、覚醒。二十歳前にして凡百のアナウンサー以上の落ち着きっぷりと聞き取りやすさ。本人は前に出たいのだろうけど、自分を抑えた方が遙かに良く見える。
・指原、倉持両名の、終了直後と一夜明けというそれぞれ限られた時間の中でのコメント発信。これも、「生きた言葉」。地頭の良さと表現力。内容も構成も読みやすさも、およそ周りの大人が用意できるものとは思えず、純粋に凄いなと。

川口春奈のドラマ
・この呼び方が、あまりに気の毒。なぜこの人が主演なのかがずっと不思議で、今年のレギュラー出演履歴を見てみたら、やっぱり「シェアハウスの恋人」と「天魔さんがゆく」の2本だけで、どちらも彼女の演技が印象に残るような作品でもなく(視聴率も低調で、両方とも全話観ていたのは私くらいではないかと)、女優として深夜枠からプライムタイムへのステップアップの段階がなぜか完全に抜けてしまって。
・出演者の全員脇役感、「入れ替わり」という陳腐な設定を聞いて、まず1回目を観てみようと思わせる要素が何処にあると制作側は判断したのだろうか。裏が強いのを分かっていながら、1週遅れで始まるというのも酷い。
・上戸彩のドラマが数字をとれない、とかいうのとは別物で、一般視聴者に演技を観てもらう機会自体がこれまでなかった人が数字をとれなくても、それは当たり前ではないかと。

千年に一度の逸材
・朝、めざましテレビを出がけに観ていたら突然。ネットで騒がれてからの展開が異常に早い気がするのだけど、誰が仕掛けているのだろう。

ニコプロ
・今現在、ワンコインで買えるものの中で、私がもっともお得だと思っているもの。おおむね、1ヶ月あたり、新日本、全日本、NOAH、W-1が各2大会ずつ、大日本、ZERO1、KAIENTAI、スターダム、WNCが1大会ずつ、みちのくが不定期で、プラス、鬼神道やハードヒットなどの不定期イベントも頻繁に中継されて、月額500円+税で好きなだけプロレスが観られる日が来るなどとは、思いもしませんでした。
・私はUWF世代ではないけれど、ロストポイント制のハードヒットは、選手のレベルにあまり関係なく面白い。

ぼんくら@新川崎/鹿島田

 私にしては珍しく、ネットに全くレビューのない新店を立て続けに発見、実食。「麺屋 澤田@曙橋」は例の「北の大草原」の場所に4軒目か、こちらは凡庸なガラスープなので後回しにして、新川崎から鹿島田に向かう途中で発見は、「ぼんくら」さん。帰宅後に調べてみると、「たまぞう」の系列で豊田にあったお店の再出発のよう。

 【実食メニュー】 ぼんくら麺(¥650) 
 九州豚骨と豚骨醤油の2系統あり、前者を。個人的には、こういう口にしたくない店名やメニュー名は理解できません。

 【感想】 しっかりと乳化してクリーミー、豚骨の旨味を存分に湛えつつ、臭みや脂っこさが希薄で大変いただきやすい1杯。タレがしょっぱくないのも嬉しい。デフォルトで黒胡麻やナッツが入るところは好みが分かれるか。「九州系」と名乗るとおり、どこのラーメンともつかない、東京らしい品のいい味わい。

 麺は、当然の細ストレートですが、ざくざくと軽快な食感ではなく、かみ切りにくい。あまり好みではないかな。チャーシューは炙りを加えたもので、香ばしく肉厚で柔らかく、存在感有り。青菜が入るのは珍しいなあ。

【総評】 人通りが気になる立地。何か尖ったところがあっても良いかも。☆☆☆☆☆☆★(6.5)
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