とんでもない立地にとんでもない実力店が。桜ヶ丘駅から467号線を藤沢方向に1㎞弱、「new入兆」というやや年季の入ったパチンコ店の駐車場に建つ、「小屋」のようなお店がそれ。「彩雲亭」さん。2010年12月オープンののち、どこかの時点で完全無化調に変わったとか。訪問日は、店主さんとお母様らしき方の二人で営業しておられました。

【実食メニュー】 らぁめん(¥630)
 本当は味玉入りを頼んだのですが、味の入りが不十分とのことで、サービスしていただきました。そういうお店なのです。
 
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【感想】 無化調の醤油ラーメンの行き着く先はこれ、と私が思う味に限りなく近いもの。いち素材のとんがった旨みなどとは無縁な、各種素材のコクとタレのお醤油の香りが調和した、最後の一滴まで飲み干さずにはいられないスープ。油は控えめ。物足りないと感じる人も確かにいるでしょうから、途中でねぎ油か何かを加えても良いかもしれません。

 麺は細縮れ。スープとの相性は良いのですが、若干伸びやすく、スープの出来に比べると凡庸に感じられてしまうのは仕方のないところでしょうか。製麺所は不明です。

 チャーシューは素材の味を残したもので柔らかく美味。メンマも既製品などではなく。ネギの香りはスープによく合います。

【総評】 この店が職場の近くにあったら、どんなに嬉しいだろう。ただ、間違いなくパチンコ店の客に受ける味ではないと思いますし、事実、休日の昼時に先客ゼロでした。パチンコ店の裏手にあって国道からお店が見えないのも大きなハンデですが、一人でもファンが増えてくれることを切に願います。☆☆☆☆☆☆☆☆(8.0)