ベスト20のうち的中わずかに15作、「アンダー・ザ・ドーム」以外すべて既読でこの結果ですから、今年は難しかったです。

「忘れられた花園」は、ゴシック系の作品は弱いという判断で、「夜の信義を」は、高い評価をしていたのが豊崎氏くらいだったという記憶から世評が低いものと判断して、「ミステリウム」は、過去に「パラダイス・モーテル」が圏外である実績により、「夜明けのパトロール」は、「サトリ」への票集中を予想して落としました。「特捜部Q」は、単にどうしても溢れてしまいました。

しかし、文春とこのミスの差が、ほとんど無くなってしまいましたね。文春は海外作品をろくに読んでもいない人間も堂々と投票するために、あの程度の出来でディーヴァーが4位になったり、「13時間前の未来」クラスの作品が新潮文庫であるという理由だけで入ったり、本当にその程度。何より、「最初の刑事」のような作品ををランクインさせて拾ってくるのが、「このミス」だと思っていたのだけど。

海外は54位まで掲載されていますが、買ってないのは、「四十面相クリークの事件簿」「ウォーキング・デッド」「春嵐」のみ。近時のパーカーは読んでませんし、コミックは守備範囲外なので、見落としていたのは実質1作だけでした。ちと寂しい。

一応マイベストも。
1 サトリ
2 エージェント6
3 背後の足音
4 銀幕に夢を見た
5 ねじれた文字、ねじれた路
6~10
逃亡のガルヴェストン
ブラッド・ブラザー
黄昏に眠る秋
心理学的にありえない
流刑の街

こんな感じです。このミス54位圏外作品のみで裏ベストを選ぶと、「銀幕に夢を見た」「黄昏に眠る秋」「心理学的にありえない」「パンチョ・ビリャの罠」「殺人感染」「この世の涯てまで、よろしく」でしょうか。

年間通じて感じたのは、文春と扶桑社が点数減らしたなぁ、と。対してポケミスは、装丁が変わってから凡作がひとつとしてなくて、毎月の楽しみに。可能性を感じるのは、PHP文芸文庫。「銀幕に夢を見た」や「湖のほとりで」など、ヒルやカー以外にいい作品を拾えているので、期待したいです。