久しぶりにプロレスの話でも。ここ1年ほど、惰性で週プロを買ってるくらいで興味を失いかけていたのですが、今年の1.4ドームの試合(=溜まってたワールドプロレスリング)をまとめて観たら、興業の質の高さにとにかく驚きまして、新日本はNWO全盛期に近いくらいの勢いを取り戻したのではないかと。

 それとは対極にあるニュースが、先日ネットで流れた、ノアの三重大会の観客動員実数が36人だという、信じがたい事態。団体として詰んでしまったかもしれません。
 昨年末に佐野、井上、彰俊選手という、興行に大事な中堅選手3人を切ってしまった時点で正気の沙汰では無いと感じていましたが(特に彰俊選手の場合、タッグベルトの奪還というメインストリームに乗っていたにもかかわらず)、今のノアは1年先のことすら考えられず、所属選手を切れるだけ切って、どうにか延命を図っているだけの状態。

 まず、若手と呼べる選手が一人もいない。いつの間に、谷口選手より下が誰もいなくなってしまったのでしょう。次に、新規ファンを開拓する術が何一つない。地上波の30分枠が消滅したなら、新日本のようにyoutubeで地方大会(前哨戦)を配信するとか、何としてでも人の目に触れる方法を考えないといけないのでは。CSでも放送しないような大会で30人しか入らないのなら、それを無料で配信して1万人に観てもらって、そのうち100人でも生で観たい、もっと大きな大会をCSで観たい、と思わせられたら、意味があるように思います。9900人が無料動画を観るだけで満足したとしても、別に団体側が不利益を被るわけでもなし。

 加えて、地方大会のカードを見ても何のストーリー性も感じられず、ベルトが流出してもバッド・インテンションズが点々と防衛するばかりで、取り戻したら取り戻したでその先が続かないし。新日本が田中(将斗)選手や杉浦選手なんかの外敵を上手く使って、IWGPの本流と別のところにストーリーを作り出しているのとは対照的。せっかく秋山-武藤という夢のような試合が決まってるのに、そこに向けて盛り上がる過程もないですし。形としては残った選手で3軍抗争に入ったようですが、新規やちょっと離れているファンには分かりづらい。

 20年来の小橋ファン(ベストバウトは、殺人医師との三冠戦です)としては、小橋選手が戻ってこられる場所は残っていて欲しいなあ、と思うのです。昨年のAll Togetherでの試合は、テレビで観ているだけでも10年ぶりくらいに熱くなりました(小橋ファンである以上に飯塚ファンでもありますので、感慨もひとしおでした)し、特別な意味のある試合での選手生活最後のムーンサルトだと思って観ていましたので、今回のような結果になってしまったというのは何とも残念で。もう無理はせず、ただただリングに戻ってきてくれれば(もうちょっとでぐぐたすの某コメント欄に何か書きそうになってしまったので、やはり自分のブログで)。鉄人の驚異的な回復を願うばかりです。

 今週の週プロなどは妙に明るい論調ですが、存続ではなく発展に向けて、何かできることはないのでしょうかね。