三毛猫ファンの駄文日記2

ドリコムさんから移転してきました。今後ともよろしくお願いします。

らぁめん(渋谷区)

得製つけめん@風雲児・新宿

昨年9月のオープンながら、雑誌にはあまり載ってないし有名サイトでもさほど評判でもないし、なのに「ラーメンデータベース」での評価がとんでもなく高い店。何となく課題店、新宿の「風雲児」さん。新宿だけど住所は渋谷区代々木。

結構な行列店のように聞いていましたが、お仕事の都合で(?)たまたま(?)19時前にこの辺りを通ることがありまして、空席があったので入ってみました。らーめんかつけめんか、とにかく急な訪問だったので適当に「得製つけめん」を。

ce19d572.jpg

中央に魚粉盛りスタイルでレンゲなしなので、最初から混ぜるしかないタイプのつけダレ。まず、最初から温度が低すぎる。麺を揚げるかなり前からつけダレを準備してるのは見えてました。

粘度が高い割に重量感や油っこさがないのは、動物系が鶏白湯オンリーだからなんですね。ライトというか、どことなく気が抜けたような感じで、個人的には少し豚骨が入った方が好き。

魚粉を最初から混ぜたせいもあるのか、魚介の香りは相当に強い。魚介の風味のみの印象としては、「庄の」に近いと思う。全体にやや甘めですが、べとつくような甘さではない。

むしろ麺の方に問題があるというか、並盛りにしたら量からして見るからにしょぼくて不安になりましたが、中途半端なもちもち感とどっちつかずなコシと、何もつけずに食べてもあまり風味も良くないし。

帰ってから調べてみると大成食品だそうで、意外と大手でしたが、もうちょっと合う麺があるんじゃなかろうか。なお、カウンターの割スープは鶏白湯ではなく澄んだもので、つけダレが薄まっただけの印象。

目の前で炙るチャーシュー、半熟でしっかり味の付いた味玉、臭みがないメンマと、具はいずれもよかった。再訪は様子を見て。

☆☆☆☆☆☆(6.0)

煮干しそば 味玉入り@一汁三にぼし 裏不如帰・幡ヶ谷

木曜日で祝日、仕事してたら次の機会はいつになるか分からないですからね。木曜日の昼のみ、という最高に敷居の高いこのお店。雨天だろうがここを逃すのは勿体ないので。「一汁三にぼし 裏不如帰」さん。

私の醤油部門ナンバーワン、「不如帰」が週に一度だけ提供する煮干しスープ。午後1時半で3人待ちと予想通りの列びで済んだ。「煮干しそば 味玉入り」を。

fcf6c520.jpg
通常営業のハマグリの衝撃に較べれば控えめなインパクトですが、「不如帰」らしい非常に品のある煮干しスープ。

「伊藤」「遊」系列の煮干し強烈というのではなく、清湯系豚骨をベースに、片口・真鰯・鯵と3種用いるという煮干しから、えぐみを全く感じさせることなく香りをうまく引き出している。

下の方には粗挽きの魚粉が結構沈んでいるが、舌に粉っぽさはなくさらっとして飲みやすい。揚げジャコものる。ハマグリに較べるとややタレが強いのかな、最後まで飲み干すには至らなかった。

麺は中太の平打ち気味のもので、粉がみっしりとしてぷつんぷつんと歯切れの良いタイプ。好みの問題だろうけど、表と同じ麺でも食べてみたいな、と思う。

バラのチャーシューは相変わらずやらかくて旨い。前回の表の時に次は肉めしを食べようと思ったはずだが、また忘れた。穂先メンマも○。何より味玉が半熟具合といい味の加減といい完璧で、煮干しスープには良く合う。

「不如帰」の実力どおり、大変レベルの高い1杯でした。☆☆☆☆☆☆☆☆(8.0+)

味玉らーめん@うさぎ・神泉

来週は週のアタマから出張があるので、外出は軽めにということで、渋谷に。休日は格安で空いてる湘南新宿ラインのグリーンで、大好きなごほんを読んでれば勝手に着きますからね。狙いは神泉の「うさぎ」さん。

駒場時代に歩き慣れた道ながら、神泉のメインストリートを少しばかり外れていて、発見に意外と手間取りました。うさぎさんのイラストが描かれた旗だけが目印。いつも通り、「味玉らーめん」。

e901acbe.jpg
出身の「麺屋 雄」はたまたま先々週うかがいましたが、修業先は軽く越えてますね。石神本のニューカマーの1軒ですから、もちろん期待はしてましたけど。

魚介系和風スープのお手本のような、大好きな味ですね。どこかで出会った味なのだけど、雑味が無くキレがいい。店主は25歳だというけど、洗練を感じますね。

動物系・昆布&椎茸・魚介のトリプルスープとのことですが、煮干しや節系の香りが心地よくふわっと広がり、揚げネギの使い方も絶妙で、単なるアクセントでなくしっかりスープの構成要素になっています。

麺は中細の縮れで、ぽくぽくした食感に意外性がありましたが、これはこれで旨い。直前に炙ったチャーシューも香ばしいし、小松菜のシャキシャキ感もいい。味玉はやさしめの味付けで、もう少し濃いめでもいいかな。

丁寧な仕事の賜物でしょうが、開店半年あまりにして既に完成されている印象。ここからどう進化するのか注目。☆☆☆☆☆☆☆★(7.5)

櫻塩ソバ@中華ソバ 櫻坂・渋谷

食レポを書かないうちに随分経ってしまったので、筆頭メニゥを食べたこと無いことだし、と久々の訪問。桜丘のI塾のすぐ下ですが、あの頃はここも無かったもんなぁ。「中華ソバ 櫻坂」さん。

調べると1年2ヶ月ぶりですが、座り心地の悪い甕でできた椅子の記憶が強く、今回もやはり尻が痛い。床に固定されてて隣席との距離も近く、落ち着いて食えない。

壁向きのカウンターに空席があったのでおそるおそるそちらに向かおうとすると、女店員からすかさずカウンターに座れとの指示。どっちもカウンターだと思うのだけど、冷たい物言いだ。嫌な記憶のある店は何度来ても変わらないものですね。今回は筆頭の「櫻塩ソバ」。

若鶏のスープにトウモロコシの絞り汁を隠し味で入れるという珍しいスープですが、鶏白湯を食べ慣れてしまうといささか物足りない。

白濁してとろみもあるのだけど、鶏らしい旨みはさほど感じられません。トウモロコシの香りははっきりそれと分かり面白いのですが、全体に大人しすぎて優しいというよりはぼんやりした印象。

麺は中太の緩やかにウェーブしたもの。かなり固めに茹で上げられており、とろみあるスープとの相性はそれなりかと思うが、若干粉っぽくも感じてしまう。麺自体に少し塩辛さも感じる。

丸バラのチャーシューはつかむと崩れてしまうほどでそれなり、穂先メンマは素材の味そのもの。味玉は白身がやや固めでしたが、味付けは秀逸。あとは桜の形の麩が真っ白なスープに彩りを添えます。

☆☆☆☆☆☆(6.0)

中華そば@麺恋処 いそじ・代々木

今年もなんだかんだで随分と食べた気がするこの手のスープ。いい加減ブームも終わるんじゃないかと思っていると、こうして注目の新店が出てきたり。代々木の「麺恋処 いそじ」さん。1人前が並で210グラムは、つけめんも中華そばも同じなのでしょうか。多いかなぁと思いつつ「中華そば」の並を。

隣のサラリーマン風の若いのが、食いながらパソコンを打ってる打鍵音に完全にキレつつの実食。食事の片手間にやれるような仕事なら、お前じゃなくても誰でも出来る。食事の暇もないほど仕事に全てを捧げてるなら、そのまま過労死でもすりゃ本望だろう。

db7e8d93.jpg
出てきた1杯は、見た目は乳化度が高く茶濁した「青葉」ライクな無難そうな佇まい。ゆずを入れて良いか事前に訊かれる。スープを奥深いものにするため、子牛の骨やエシャロットも使っているとのこと。

ベースの動物系はしっかりしてますが、見た目ほどの粘度・重量感はなく、最初の温度が高めなのも嬉しい。高温でも魚介の香りは損なわれておらず、魚粉の舌触りを強く感じさせることなくその旨みは十分に引き出していて、バランスがとれた完成度の高いスープ。

さらに自家製麺に驚かされる。「青葉」や「つじ田」などに較べるとかなり太めのストレート麺は、粉がみっしりと詰まった硬質な仕上がりで、よぉく噛み締めて噛み締めて味わうもの。「アゴが疲れる」との表現もこの店では決して誇張じゃない。

麺自体は抜群に旨いのだけど、もう少し濃度と粘度の高いスープじゃないと、やや持ち上げが悪い気がする。もっとも、麺の風味をそれ自体で味わう楽しみがあるから、このままでいいのかも。これがつけめんになったらどうなるのだろう。

具はチャーシュー、メンマとも違和感なく麺とスープに調和してましたし、ナルトが入るあたりにもこだわりを感じる。最後に「お気を付けて」など店員さんの感じも良く、居心地良いお店。こういう一言は、マニュアルでは出せない言葉。

☆☆☆☆☆☆☆★(7.5)

塩ラーメン@嗟哉・初台

幡ヶ谷・初台近辺を、文字通り「食べ歩き」。晴れた日に私鉄を何駅分か歩くのは気持ちがいいものです。この沿線は初めてなので、まずはラーメン本に載っている定番のお店から。「嗟哉(あなや)」さんへ。

年季が入ったというよりは長年の汚れが積もったお店に入ると、奥様らしき方と目が合った、と思ったら何も言わず顔を背けられてしまった。ネットで見ると当たり前のことらしいが、さすがに面食らった。食券機筆頭の「塩ラーメン」を購入し、今度はチケットを店主に「お願いします」と出すも無言。

「寡黙な」「不器用な」とか、「仕事に一途な」と、「挨拶もできない」というのは全く次元の違う話。店主は近席の客とは普通に会話していて、「呼び戻し」「とらさん」などのワードが漏れ聞こえる様子からして、業界関係者のようだ。そういう店なんだろう。

3a8106ab.jpg
もともと「玄」の2号店だというだけあって無化調のスープは、よく旨みの出た鶏をベースに魚介の香りがやさしく香る、穏やかで丸みのあるもの。タレにはホタテやエビも使っているとの通り、ストレートに鰹・煮干しといった分かりやすい味ではなく複雑で深みのある味わい。

制作過程をじっくり見ていたわけではないのだけれど、一口目から舌にピリピリ感があるのが気になりました。ネットでお一方だけ、赤唐辛子が入っているとの指摘をしている方がおられますので、それですね(しかしよく気付いたなぁ)。

自家製のストレート細麺は、そうめんのように隙間無くお行儀よく揃って、一気にするするっと口に入ってきます。啜り心地も噛み応えもよく、さすがと思わせます。

具では、チャーシューも青菜もメンマもスープに合っている印象ですが、笹切りのネギの食感と辛みは無くてもいいような。スープの丸み・麺の優しさに、ネギや唐辛子がアンバランスに思えました。

いつものように、「ごちそうさまでした」と声をかけたら、ご主人の方だけが何か返してくれた気がした。☆☆☆☆☆☆★(6.5)

味噌つけそば@すずらん・渋谷

とりあえず東京を代表する名店は今のうち、ということで10人程度の行列は厭わずに。渋谷は機会があるごとに食べてますから、ひとまずここで一段落でしょうか。「すずらん」。

土曜のお昼をずらしてみたところ、10人強くらいでしたか。家族連れがいるので若干回転が良くないのはやむなし。限定の鶏白湯が有名だったり何を食べていいのか本当に困るのですが、ひとまず筆頭メニゥの「味噌つけそば」。

正直言って、もともとスープが濃厚な味噌に関してはつけ麺否定派のあたしなのですが、ここの味噌つけには初めて説得力を感じました。

0b8d687d.jpg
もう少しコクが欲しいとかいうコメントをよく見かけますが、つけ麺は麺が主役ですから、これでいいんだと思います。

全体にライトでスープ割りが要らない程度のつけダレ(実際スープ割はせず)は、甘さと唐辛子のピリ辛加減がほどよく、食欲を刺激し箸が進む。

5385655a.jpg
そして全部で5種類もある自家製麺は、何も聞かれなかったのでそのまま太麺となりましたが、都内でも太い部類で抜群の存在感。弾力とコシの強さ、風味も申し分なく、いくらでも入りそうな滑らかさ。量はもう少し欲しい。

具はたっぷりお野菜に味噌らしさがありますが、様々なスパイスを調合していると思われるチャーシューが、よく味が染みて高ポイント。他のメニゥを食わないとこの店の名店たるゆえんは分からないですが、旨かったです。☆☆☆☆☆☆☆(7.0+)

凪とんこつ@凪・渋谷

和光が近づいてきてますからね、行ったことない有名店はさらっと流しておきたいところ。渋谷は個人的には平日昼に行きたいですが、土曜日でもやってるお店なので行列覚悟で。まずは「凪」ですね。

12時台で待ちが3人ですから、いまだ大人気店というほどではないんですかね。隠れ家風の狭い店内に常連客がかなり多い感じで、一見としては居心地が良くないかな。

「メガ豚骨」と悩みましたが、信頼できるサイトでボロクソの評価が最近出てましたので、基本の「凪とんこつ」にネギ増し。九州の雰囲気が無いのでバリカタとコールする勇気がなく固め注文。

う?ん、またしても当たりました。理解不能な1杯。豚骨に魚介入りのタレ、とかいう情報を聞いてましたが、味がしないんですけど……。

臭みがない代わりにコクもない、あまりにさらっとした豚骨スープに、タレが驚くほど効いていない。魚介とかいう以前の問題。全体を支える軸になるものが存在していません。

あとで店員さんが2種類のタレを薦めてくれましたから、自分で調整するスタイルかと思ったら、調味料の域を出るものではなかったです。今週は「ぼたん」に行ってますから、この豚骨には唖然としました。

麺は九州豚骨らしい細ストレート。小麦の味はなかなかですが、ちょっと太いかな。あと、やはりバリカタ以上で注文すべきだった模様。「固め」と言った通りの「固め」。

チャーシューはこのジャンルでは珍しいバラの厚切り。なかなかジューシーだけど、脂身がつらい。ネギ増しした割にネギの量も標準程度で、全体に寂しい印象。再訪はまず無いです。☆☆☆☆☆(5.0)

砦らぁめん@麺の坊 砦・神泉

我々が駒場にいた頃は、裏門からI塾に向かうまでの間に、ラーメン本の常連になるような名店が次々にオープンするなんて想像もできませんでしたよね。「轍」も「はやし」も「櫻坂」も、こちらもそうですね。「麺の坊 砦」さん。

博多豚骨のお店ですから通し営業ですし、渋谷に行く途中で気軽に寄れるでしょうね。ゆったりした造りで、店員さんもマニュアル的でない元気さで気持ちがいいですね。特に、店長格とおぼしきちょっと体格のいい女性の平ザルさばきが非常に鮮やかでした。

bace291d.jpg
連食だったので基本の「砦らぁめん」のみ。各サイトの評価を見ていると、このときはかなりスープの出来がいい方に振れていたのかも知れません。

「一風堂」出身ですが、恵比寿や上野のそれとは一線を画し、多少未食店舗があるものの、今のところ都内でここ以上の豚骨には出会っていないです。

20時間以上煮込むというスープは、非常に濃厚でありながら臭みは無く旨みだけが凝縮され、豚骨で「鍋の後の〆のラーメンのようだ」という感覚に陥ったのはこの1杯だけ。16時前(昼のスープのラスト?)という訪問時間帯がよかったのかな。

細麺選択の麺も歯応えのあるしっかりした細ストレートで文句はなく、固さの注文を忘れてしまった点は自分のミス。チャーシューもやらかく九州豚骨系としては高水準。唯一惜しむらくは、モヤシとキクラゲがいずれも中途半端な量だけ入っていて、いずれかに統一した方がはるかに存在感が増していいはず。

節骨こってりらー麺@節骨麺たいぞう・恵比寿

恵比寿がラーメン激戦区といわれたのも今は昔、なんでしょうか。恵比寿を代表する店の紹介で本店が池袋の店が出てくるくらいですから。池袋に行くのが面倒な人間にはありがたいですけどね。

今回はその1軒、「節骨麺たいぞう」さん。かつて恵比寿のエース格であった「山頭火」の跡地にあります。いやいや。一発目は基本のメニゥということで、「節骨こってりらー麺」。

85095647.jpg
この手の豚骨魚介系のスープを出す店はいくらもありますから、旨いと言わせるのはなかなか難しくなってきてますね。「こってり」は背脂追加のメニゥのようですが、もともと油が多めのようで、スープは熱々。元の油が多いので、今ひとつ背脂の効きがよくない。

宗田節・鰹・煮干メインという魚介系はそれなりに効いているのだけど、酸味が強めに出ているのが気になります。お醤油+魚介由来なのでしょうか、もちろん酸味があって旨いスープはありますが、ベースがしっかりした豚骨系の場合はやはり酸味が無い方がいい。

オリジナルの麺は中太縮れで不揃い、ちゃんぽん麺のような食感でむっちりしてコシもあり○。メンマも大ぶりでなかなか旨い。チャーシューはやらかいのだけど、脂身ごと崩れてしまう。

全体にそれほどヘビーではなく、相応のレベルにはあると思うけどあと1歩。☆☆☆☆☆☆★(6.5)
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

カテゴリ別アーカイブ
月別アーカイブ
最新コメント
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ